しかしながら、
部分的な着色ということでは、
水性塗料はまだまだという感じでした。
顔料を含むペイント材などが対象になるのですが、
白が多く含まれていて、
漆のような発色をしてくれません。
この仏壇の色は非常にみずみずしくてシャープな色を出しております。
白を多く含む水性の顔料では、曇った色合いに
見えてしまい、仕上がりに納得がいきません。
そこで、やはりここは溶剤の部分着色材を使用することにしました。
きれいなオレンジと深みのある黒を表現することができ、満足のいく仕上がりとなりました。
この辺りは、今後いろんな着色剤を使いながら、その特徴を把握していく必要がありますが、
一日乾かした水性パテと水性塗料のうえには、
溶剤を載せても、そう下地を溶かすことはなかったので、
安心して上塗りができることがわかりました。
それでも、適量と適度なスピードをもって処理しなければ、
下地への影響がないわけではありません。
この方法で仏壇の表面にある50ヶ所近い塗膜のはがれを処理することができました。
さて、次回からはクリーニング方法を説明したいと思います。