クロスストレッチャーの割れは、構造的にみると再発する可能性があります。
写真で見てもらえばわかるように、脚の先端が外に開います。
どうしても、上からの負荷が外へ逃げようとしますので、
中に入っているクロスストレチャーの意味があまりありません。
それでも、内側に何もないよりは強度を確保できますので、
しっかりと直します。
実は、よく考えると、このクロスストレッチャーを外すことは不可能に近いのです。
内側に入れるときは少しの広がりが期待できるのですが、
外す時はクロスストレッチャーが長すぎて、穴から出ませんでした。
つまりこのスツールを作るときは、ストレッチャーを組み込みながら、
固定していったのでしょう。直すことは考えていませんし、負荷のかかりに対して、
工夫がなされていないことになります。
この根元部分は途中から折れていたので、外れました。
そして、折れた根元の部分は、作り直し、長さの微調整に2日かかりました。
脚の穴の内側に受けを作り、短めに作り直したクロスストレッチャーの根元を、
穴の内側にはめたときに、より強く固定できるようにするためです。
2枚目の写真はベルトクランプで締めあげています。
3枚目の写真のように、クランプを使うときは、必ず当て木をして保護します。
透明のアクリルなら、中の状態が見えますので、
接着のずれを防ぐことができます。
膠はアニマルグルーを使用して、一晩圧着をします。
今現在、世の中にはいろんな種類の接着剤がありますが、
圧着が必要か、必要ないかというポイントは
かなり接着剤の選択のポイントとして大切です。
品物や、現場状況に応じて、使い分けることをお勧めします。