マサムネ工房・REPAIR

修復の基本14 塗装

やっとのことで、木部の修復が完成しました。

次の課題は無数に打ち込まれたピンの跡です。

サイドレールとバックレールにツキ板を張るということとなりました。

既存の保存ということに関しては、ツキ板をはがしてしまえば

すべて元通りになりますので、穴を一個づつ埋めていくよりは

今の状態をそのまま保存できるという結論になりました。

これでフィニッシュ(塗装の意味でつかいます。)の準備ができました。

クランプをありったけ持ち出して、各部材をアニマルグルーで

固定します。こういうときは、アニマルグルーが冷えて固まる前に、

クランプを締めあげなければならないので、クラスメートに助けてもらいます。

一度アニマルグルーなしで締めあげてみて、スムーズに固定できるか

リハーサルを行いました。

すこし、デザイン的に考慮する部分が出てきました。

次の写真は前から見たときのツキ板の厚み部分です。

正面からソファーを見ると、サイドに張ったツキ板の

厚みがもろに見えて、野暮ったいということが問題点としてでました。

ここは、正面からみてなるべく厚みを見せないようにするために

斜めなるようにかんなで薄く削りました。

 

いよいよ塗装です。

まずはどのような黒色なのか。よくみて考えなさいと言われました。

黒だとしか言えませんでした。

この時、先生は次の家具を同じ依頼者から預かっていました。

ある日、どこからか、足を1本持ってきて、これと同じ黒にしようと言い出しました。

 

次回に続きます。