アンティーク家具の魅力19 Legs and Feet

ときどき仕事の空き時間にアンティークショップにいってみて、どのようなものが売られているのか観察することがあります。日本の気候と日本人の審美眼に耐えうるアンティーク家具をしっかり修復して売りだすということは、本当に精進が必要な商売だと思います。

イギリスや海外では「味」としてみられますが、日本では傷や染みゆがみや段差などは欠陥として見られるようです。その家具が生き残ってきた証としてオリジナルをたくさん残す方向性のアンティーク家具を、商品に完璧さを求める日本人に分かってもらえるのだろうかという懸念があります。

売れ筋というか、やっぱり日本人にとっての人気商品があるのでしょう。イギリスでよく見かけるマホガニーやウォルナットなどの家具はあまり見られませんでした。オークのものが多くて、薄いステインの着色がされているものがほとんどで、非常にきれいに手入れがされていました。新品のアンティーク家具という感じでした。「角の丸みや、欠け、段差や、インクのしみ」、僕としては元のオーナーの使用感やどのように家具が使われてきたのかという形跡が跡かたもなく処理されているように感じました。

ステインでの着色や、厚みをつけないポリッシュなどは、日常の使用に耐えうるように、少しでもアンティークの風合いを残しながらも水分や熱、溶剤への配慮が見られて、それは日本で商売することの厳しさの表れなのだろうなとも思われました。

ただ、どうしても、不思議でならないのが、イギリスへ買い付けに行っているはずのお店で「ドローリーテーブル」という表記がされていることや脚の形をすべて「猫脚」として十派一絡げにして表記することが目につきました。

Drop leaf table 「 ドロップ・リーフ・テーブル」、テーブルの天板が折れるようになっていて、下に落として収納するテーブルのことで、ヒヤリングからするとドローリーテーブルとなったのでしょうが、イギリスに買い付けに行けばわかるのになと思ってしまいます。このテーブルについてはまたの機会にじっくりと見ていきたいと思います。

写真は非常に美しい木目の18世紀 マホガニーのドロップリーフテーブル 足のパドフィートという形が特徴的です。

そして、猫脚。 これに関しては英語訳もありません。脚のスタイルは、Cabriole leg と言われるものが、日本語で俗に言う猫脚の形に近いかもしれません。Queen Anne Cabriole legs やCabriole with claw and ball foot そしてFrench cabriole等がよく見かける脚の形ですので、覚えておきたいところです。

スタイルを見分けるときにも部材としては、脚と足で使い分けられています。人間の体でいうと膝から下ぐらいの長さで全体のスタイルを見るときはlegsという表記になり、足の部分だけの形を見るときにはFeetという表記になります。キャビネットやチェストなどの下に取り付けられたものは、Bracket feetやBun feet となります。年代やスタイルの特徴が色濃く反映される場所ですので、その時代の特徴的なもの、代表的なものは覚えておくと、家具を見て回るときにだいたいtの年代がわかるようになります。そのぐらい脚と足は大事なパーツです。http://hakoya.masamune-workshop.com/detail03.html

masamune について

マサムネ工房管理人の細川です。 アンティーク家具の修復や住宅の補修などをしています。 四国での生活や日々の仕事の中で感じることなどを書いています。
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